以前 単身赴任をしていたときのお話です
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日から月
月曜日の早朝、午前3時45分。
日曜の午前0時を三時間四十五分経過した夜中に車に乗って山梨に向かう。
そのような生活をしばらくした。
日曜の夜に家族に見送られて赴任地へ行くのが切なかったからだ。
日曜の夜に行くときは最寄りからバスに乗って駅まで向かい新宿のバスターミナルへ行く。
それがだいたい午後九時四十五分。
明日から仕事だろうにそんな時間でもたいそうな人出がある。
ストリートミュージシャンや買い物帰りのひと。
そういえば後輩で「月曜日の朝八時五十九分まではプライベートの時間ですよ」と豪語し眠らずに遊び歩いていた奴がいたことを思い出す。
今の新しいターミナルになる前の西口の。
バスの出発まで三十分程度時間があり、その時間をいつも持て余した。
ぼんやりカウンターの係員の女の人をみていたりした。
その人は客に対しては絶対に笑顔を見せなかった。
後ろから他の係員に声をかけられて答えるときにはほほえみがてらだったりするのに。
それで任地につくのは午前零時十五分。そこからまたタクシーで七分。
それが嫌になり車で行き来をはじめたのだが、その時間帯にもぽつぽつと車は通行している。
トラックが多いが、普通車の交通もある。多分私と同じような理由の車もいるだろう。
高速で前後にライトが流れる。
この時間帯に一人で車内にいると本当に寂しく、眠くなる。ナビのテレビは電波を拾わず、ましてそもそも放送休止の時間である。
ラジオもほとんど休止しているがそれでもかちかちチューニングしていると、人の声が聞こえてくる。それは何かの講演であったり、全く聞いたことのバンドがやっている音楽番組だったり、しかし、なにも聞こえないよりはましだ。
単なる音楽だけでは気が紛れない。
人の話し声が無性に聞きたい時間帯なのだ。
バンドの名前は覚えていないが、そのバンドの曲が流れ、リスナーからのメールが読まれる。
午前四時にリスナーに電話をかけると起きてラジオを聴いている。
この間のライブはよかった、とかいついつのライブ楽しみにしています、などと会話して、いつも応援ありがとう、これからも応援してね、とやりとりしている放送は正直全くおもしろくない。
しかしひととひとのやりとりが行われている声が聞こえないよりずっと救われる。
以前、そこまで心もちが弱るシチュエーションと時間帯が月曜の早朝三時から五時の間に私にあった。
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そして 弱いメンタルは時間がたっても直らないのでした
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