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2020年6月16日火曜日

世代間戦争

バブル時代はある程度の大手も簡単に内定を出した。大量採用の、たくさんとってしごいてふるう。そういう時代だった。パワハラもセクハラも、新型うつも、そんな言葉すらない時代。イヤなら辞めろ。辞めても比較的すぐに転職が可能だった。いまは、大学に入ったときから就職を視野にいれなければならない。大学というのは学問をするところかと思えば、今は実学というのか少しでも就職に有利そうな名前の長い学部が多くなった。苦労して何度も面接をクリアしてようやっと就職してくる。しかしすぐ辞める。辞めるならまだしも自殺する。ドロップアウトしたら終わり。もう、世代別に全く違う日本を生きている。世代間の断絶意識はおそらく自分の想像よりよほど強いに違いない。たぶん、50代以上の世代を憎んですらいる若年層は少なくない。やつらはうまいこと生きてきて今度は世話までしなければならないのか、と。バランスがいろいろなところで崩れてきている。次のフェーズに移る前のいろいろな軋みだ。個人の資質が問われる。いつの時代もできる奴はできる。人徳のある人間はどの世代にもいる。それはいつも少数だ。みんな平等に、自分の責任だけで、努力だけで、自分の来し方をある程度コントロールできる時代ではなくなった。むしろ、そのような時代があったことが奇跡に思えてすらくる。もはや学業の優秀さすら単なる個性に感じてしまう。そんな風に感じているのに子供に学習を強制するのもむなしい。革新的な何かを成し遂げる人間はそれほど生まれない。しかしそれを時代が求める。そのときバブルの我々はどのように遇されるのか。そのときに困らないように組織から離脱し、資本を手にした私の選択はまさに最後の、人生を賭した個人的な選択だ。

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