誤り、謝り。誤りを謝る。何をや。いろいろな場面で謝罪の機会が降ってくる。自分が悪いときもあれば、人がしたことを代わりに謝る。いろいろな謝罪を行ってきたが謝罪には自信がある。謝罪のこつはただ一つ、心から謝る。謝罪心の固まりになること。一つ間違うと訴訟沙汰になりかねない部署にいたことがあったが在籍期間一度も訴えられなかったことは数少ない自慢の一つだ。
謝りに自我は不要。相手に申し訳ないと本当に思う気持ちだけ。しかし知性は必要。謝りにはたいてい相手の主張をはねのける任務がセットとなっている。謝りつつこちらの主張は通す。最大限被害を食い止める。最高の知的作業。評価されない最重要任務。
かんかんに怒っている相手と最後に笑顔で握手して別れる。そんなこと数え切れないほどあった。むしろそれができない時は敗北感を味わう。しかしいずれにしても心は芯から疲れる。やさぐれる。私は酒を飲まないのでどのように憂さを晴らすか。特に晴らさない。日が過ぎ、忘れるのを待つだけ。
数限りない醜い罵声を浴びてきたがいまはもうほとんど思い出せない。何も心に残っていない。つまり心はなんのダメージも受けず別に美しいわけではないがとくに汚されないままでは居れた。
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