ヴィジュアル
ヴィジュアル
より視覚的に、とよく言われた。文章は読まないから、と。確かにそうだ。興味のない、しかも見慣れない言葉の並んでいる難しそうな文章など好き好んで読もうと思わない。よく資料を作ったものだが、極力読むところを減らせ、と言われた。今ならよくわかる。読まない。字が詰まっているだけで。どんなにいいことを言っても、言葉の並びに埋もれていれば誰にも届くはずが無い。届かなければ意味がないのが、仕事上の文章、読まれなければそれまで。いかに読ませるか、いかにわかりやすくするか、誰も仕事で、余計な頭を使いたくないのだ。見る方はすっと一目でわかるに越したこと無い。そのための資料には時間がかかる。頭も使う。その苦労を、認めて情けが掛かるほど商取引は甘くない。しかし、手を抜いたのはよくわかる。ああ、やっつけ仕事だなと。その時は、商取引の俎上にも乗らない。ろくに見もせず重ねられたまま。売る商品が魅力的ならば、そのような努力は無用。誰もが欲しがる物ならば向こうから来る。売ってください、と。そのとき、誰も視覚的効果などと言わない。そのような、誰もが欲しがるような商品、サービスは何か。ビジュアルに頭を使うのと、誰もが欲しがる物を考えるのと、どちらがより効率的か。そんなことで会社組織、右往左往している気がする。
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