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2020年9月5日土曜日

筆を選ばず

 筆を選ばず

 


すごい人はどんな道具でもすごいのか。たとえば、楽器について言えば、オスカーピーターソンというジャズピアノの巨匠がいるが、晩年よく共演していたギタリストのメインギターが、日本メーカーの100ドルのギターだったという例がある。また、ヴァンヘイレンのギターもやはり、くず同然のものをくみあわせて作ったものだと聞いた。また、ドラマーの村上ポンタ氏はどんなセッティングのドラムでもうまく叩いてしまうと読んだことがある。一流の人とはそういうものなのか。遙か昔の記憶だが、私に関してはヤマハのプロモデルのドラムより、当時でもすでにオールドモデルだったパール楽器のモダンジャズというモデルを徹底的に叩きやすいようにチューニングとセッティングをしたものの方がはるかにうまくやれたと思う。ただし、音まではもう覚えてはいない。しかし、昔のパールドラムはドコドコと独特の音がした。バレンシアというエントリーモデルでドラムセットを始めたが、初めてのドラムだったせいか、それがしばらく自分の基準トーンになっていた。かなりいい音だったと記憶している。楽器は高ければいいと言うものでもなさそうで、曲によっては段ボールを叩いた方が合うなんて言うこともあり得る。しかし、いい音が出せる、どんなセッティングでも叩けるという達人の域に達するまではやはりある程度の楽器の方が扱いやすくそれで基礎をきっちり練習した方が上達も早いのではないだろうか。マーチンのD28は、音についてはとにもかくにも、主観だが、ものすごく弾きやすかった。うまい下手は別として。

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