片づけ
そろそろいろいろ準備を始めなければならないと思い片づけをする。なぜ準備で片づけか。ひとまずギター類をきちんと整理したい。そして、押入を久方ぶりに開けて、きちんとスペースを確保したい。もう楽器はあまり増やすつもりはないが、読んだ本、読んでない本、雑誌、もろもろ整理をはかりたい。いずれは全部売るつもりだ。簡単なところから片づけをはじめている。自分でも買ったことすら忘れていた本がいくつか出てきた。もちろん読んでいない。古井由吉「山躁賦」上林暁「禁酒宣言」小野十三郎詩集など。見て忘れていた物にジョンレノンの写真集、小倉遊亀の画集など。そのほかにも川本三郎や種村季弘などもろもろ。本は何冊くらい有るのだろう。千冊はおそらくある。たとえば、六畳の壁一面で何冊ぐらいなのか。昔に比べて本のありがたみというのは著しく毀損された気がする。読まれなくなった。本を読むほかにも楽しみはたくさんある。ネットやスマホで、しかもそれは余りに手軽に。確実に以前よりお金を使わなくて済むようになっている。もう古本屋も生業とするには厳しいだろう。以前、まだ勤めはじめの頃、何気なく上司にいつか古本屋をやってみたいと言ったら、その夢はきっと叶うよ、と何の根拠もなく言われた。おそらく今すぐその夢は叶えられる。ところで、何のために古本屋を始めたかったのだろう。暇そうだからか。見たこともない本が手元に入ってくるからだろうか。そのようなメルヘンでは明らかにやっては行けまい。ましてや状況は当時とはまるで違う。お金も使わなくなった、が、ということは稼げなくもなったということだ。本も音楽もなくなりはしないがつくるのも商うのも厳しくなっている。商うのが厳しいのはサラリーマンとて。そういう場所を誰もが歩かなければならない時代がくるのだろうか。が、絶対になくならない。本も音楽も芸術も。人間の世界からは絶対に。
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