ニッポンいまだに
近頃増えてきた論調だが、
もう日本は終わっていると。東アジアの盟主のようなふるまいをしてきたがもう時代が変わっていること、それに気づいていないのは当の日本人だけだと。日本凄い、の番組や論説はそれらの日本人への慰撫であり、とうに数段進んでしまった中国の間抜けなところをことさらにあげつらっては笑ってみたりと、今までの日本の自信、余裕みたいなものはこの三十年近くの間にとうに使い果たしてしまったのか。いまだにの国ニッポン。いまだに現金、いまだにファックス、いまだに過労死、上がらぬ生産性、いまだに預貯金。レトロの国ニッポン。駅や道路、橋、住宅群、もう出来てから五十年の建造物たち。いまだに専業主婦、いまだに子育てすらままならない。かつて七つの海を制覇した国が没落したが、日本は東アジアの覇権を制覇したかせぬかにオリンピックとオリンピックの間に高い波をもち引き潮となってしまった国なのか。と、威勢のいいことを言うつもりはダウナーな私としては全くなく、また、そのような難しい議論や対策について大所から語るほどの何の資格も持ち合わせていない。このような状況がもしも、日本に対する世界的な認識になっているとして、それを打開すべく何かの大胆な方策や勝負に打って出るか、あるいは状況を受け入れてこじんまりと変わりようのない田舎の景色のようにそのまま自然の芽吹きと枯れ葉を繰り返して過ごすのか。当事者意識を欠きつつも何かしら考えることは止めないで最適化を目指して行くのはとりあえず個人の営為からにほかならない。
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