でもね

でもね

 

退職から半年が経過しようとしている。退職前の有給消化からあわせると約八ヶ月が経過した。結構長く感じる。自分のことを思い直してみたり、昔を懐かしんでいたり、今頃職場の連中はどうしているかと思ってみたり、いや、もう退職したのだから彼らは私の人生と全く関わりのないところにいる人々なのだと思ったり、ちょっと長い休暇を取っているような気分だったり、もう自由なのだ、と思ったり頭の中はいろいろと考えが渦巻いてぐるぐると忙しい。とくに、昔を懐かしむ時間が折々に差し挟まれ、何十年も前の楽しかった時間や、人に不義理をしてしまった後悔などがわっと生々しくよみがえってくる。もうすっかり忘れていたこと、あるいはいつまで経っても記憶のすみに居座っていること、いろいろと思い出すのだがそれは基本的に暇だから立ち上がってくる想念だ。昔を懐かしむのは今が充実していないからだと思う反面、今までで一番の自由を手にしているのだから、充実度はともあれ、そのような境遇にいると言うことはかなり幸福なところにいるのだろうと思われる。でもね、と思う。でもね。その先に何が来るのかもやもやしていてうまく言語化できない。それにはまだしばらく時間がかかりそうだ。そしてそれは人生の問題に直結したことなのではないかと思う。

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もう三年半過ぎて別になんにも感じなくなりました