変なスペースその後
雑多な物を片づけて、古い座卓をおいてみたら座禅に適した変なスペースができてしまったことは以前に書いた。何とか、その座卓を乗るものではなく、読み書きとして使えるようにできまいか。日曜。娘を口説いてみる。ここにドラムの椅子をおいてみるだろう、そうするとちょうどいい踏み台になって、危なくなくあそこに上れるって寸法だ。どう。まあ、どうでも。じゃ、おやじ、やってみるからな。とドラム椅子を組み立て、娘の枕元のぬいぐるみ群の中に足を埋め込むように無理くりしつらえてみた。たしかに、座卓の上に登るのは格段に楽かつ安全になった。が、椅子と座卓が近すぎて座って読み書きにはずいぶんと無理な体勢を強いられる。ああ、やっぱり無理があるか、としばし悩む。あ、思いついた。新たにテーブルを買って、反対側に置けばいいのだと。せっかく作ったあの、奇妙な一段高いスペースは無駄といえば無駄になる。が無駄と思わなければ無駄ではない。つまり、どっちでもいいのだ。問題は、椅子と机をまともに置けるスペースすら作れない我が家の状況にあるのであって、その状況は工夫により解決するか、断捨離を決行するしかない。しかしそこはへそ曲がりかつとっておく派の私のこと、断捨せず人から見たら阿呆としか見えないかもしれない工夫を凝らしてみることとしよう。日曜の昼下がり、娘は卓の上のウクレレ弾きとなっていた。無駄じゃないんだ、無駄じゃないんだ。