頭の使い方
仕事を辞めて頭の使い方が本当に単調になった。外部からの強い刺激がなくなったせいだ。仕事の時は、あらゆる方向から様々な玉が飛んできた。直球もあれば変化球もあり、それらにどう対処するか、判断を強いられてきたために、脳の引き出しの過去データに基づいたり、また、あらたに対処法を編み出したり、忖度したり、たまにはあえて逆を行ったりと、使う頭にバラエティがあった。今は、まず飛んでくる玉がほとんどない。たとえば、相場が意図せぬ方向に傾いたとしてもたいていは、生半な対処をするよりも放置しておいた方がいい結果のことが多かったりする。そうでなければ、買い向かうか、撤退するか、ヘッジを噛ませるか、本来であれば様々なデータから最適な手法を導き出すところなのだろうが、個人投資家は悲しいかな、下手に動くほど結果がよくない。儲かるときは誰でも儲かるし、だめなときは誰もがだめだ。誰でも儲かり出すと雑誌が特集を始める。そのときこそ気を引き締めなければならない。後は記憶や体験を引っ張り出してきて、誰に読まれるあてもない文章をこうしてかしかしと打っているくらいだ。頭は使っていないことはないがこのように単調な使い方で、今までが切れた、というわけではないが、より切れなくなった、というのが現在の頭脳の状態である。
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